熱海の「MONEY HOTEL」のロビー。倦怠期の女房をほうりだしてくさり切っていた島袋は謎のサングラスの女から、ホテルの金庫破りをしないかと持ちかけられる。はじめは馬鹿にしていたが、話はだんだん現実化していき、暇をぶっこいていたホテルの宿泊客が仲間になっていく。実はサングラス女はチンピラの情婦で、ムショ仲間の金庫破りの名人村田も現われて遂に計画は実行!果たして一夏の売上金12億円を強奪することは出来るのか?
去年の冬「阿呆浪士」をみて、つまらなかった(苦笑)ラッパ屋ですが、悪いのは本でその判断に誤りはなかったようですが、今回はまぁ、合格ラインかな?
セットは中央にエレベーターを配して、それで暗転をつかって各階を表現する、といったもの。舞台がホテルの中だけ、というのが良かったようだ。ここの脚本はテレビドラマそのままなので、どうしても芝居のテンポじゃない、という最大の弱点(単に私がTVドラマ嫌いだからか^^;;)があるのだけれど舞台が限定される分、展開が密になって、それほど退屈じゃなかった。
「阿呆浪士」でどうも上滑りしてみえた役者陣も、良かったし、余り文句を言わずにすみそうだと思ったのだが…結末が、というか全体のプロット自体が、ありきたりすぎて面白みがない。中盤、計画に参加する宿泊客が「自分が金が必要な理由」を語っていく辺りはなかなか良かったのだが、強奪が成功、喜び、そしてあっけなく金を失う経緯があっさりし過ぎ(見てて予想がつく)だし、結局夢は夢でしかなかったことを自覚した主人公達が、どう思ったのか、という一番大事な結論を切ってしまったのはどうかと思うぞ。このストーリーじゃ、そこくらいしか見せ場が(脚本家の)ないじゃないの。