最終更新日1997.6.13

山の手事情社@青山円形劇場「リビング」97/6/13(金)19:30~


今回のテーマは「悲劇」。舞台は工場。演劇工場で生産される悲劇という演劇の「型」がまるでオートメーションの工場のように観客の目の前を流れていく。というようなイメージ。山の手独自の表現手法「ハイパー・コラージュ」は今回も新しい視点を提供してくれた。メインとなるテキストは「かもめ」「マクベス」「Mr.ローファ」の3本の悲劇。それを取り囲むように、または遮るように様々なパフォーマンスが行なわれる。

今回のステージは全部ピンクで統一(前回は黄色)。工場を意識してピンクの段ボールが積まれ照明なども規則的に点滅したり、雰囲気をだしていた。

「悲劇」は「気の毒な話」ではなくて「人間を(世界を)遠くで見つめる視点」の物語だとする山の手流「悲劇」のお芝居。そこで言いたいのは「破滅を予感しながらも、破滅へ向かって行ってしまう人間の姿」だそうです。これはとりもなおさず、今、我々の日常生活すべてに当て嵌まること。みんなが「これはちょっとヤバイよね」と思いつつ、何もせずに日々を過ごしていること、それは悲劇の物語の主人公達がシナリオ通りに結末へと突き進むのにどこか似てはいないか?ということだと思うのです。

絶望論ではなく、「私は(あなたは)シナリオを変更することが出来る」ということを逆説的に語ってるような気がしてなりません。あなたは職場で、学校で、他人や周囲の状況に流されて自分の意にそぐわない何かをしてはいませんか?


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